『俺は、君のためにこそ死ににいく』を観た。

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公開当時、主題歌がB’zの永遠の翼だということで観たいと思っていた映画。
『俺は、君のためにこそ死ににいく』を平成最後の昭和の日に観た。
知覧の特攻隊の話だ。
昭和18年、知覧。

知覧は中学校の修学旅行で行った。
そして大人になってから修学旅行の引率でも行った。

みんなすばらしか、美しか若者でした。

日本軍は、特攻作戦を始めることを決める。
お国のために、若者達に死んでもらうしかない。
か。

志願という名目を命令で行う。
つまりは命令だ。
そして女学生達も、お世話にかり出される。
その特攻隊の最後のお世話をすることは、非常なる名誉である、と。

日本は必ず勝つ。
そのために行く。
ただ、帰省したとき親父に言えんかった。

ここまで育ててくれたのに申し訳なくて。
それでも国のために死ににいく。

明日死にゆく若者に、門限とか検閲がなぜ必要なのか。
確かにそうだと思った。
その言葉が胸に残った。
蛍になって帰って来るという話は、修学旅行の時にも聞いたエピソード。
有名な話でもある。

特攻は外道だ。
特攻を美化してはいけないと思う。
この飛んでいった若者達の志はすごかったと思う。
心は立派だったと思う。
しかし、特攻作戦を考えて実行した方はクソだよ。

死ぬなと言いたいよ。
行かせたくないと言いたい。
だけど、そんなあたりまえのことが許されなかった時代のお話。

自分ならどうするか。
どんな気持ちになるか。
家族はどうか。

大切な息子を死なせたくないだろう。
だけどお国のために。

上級国民なんて、今にはじまった話ではないな。
昔から上級国民は、優遇されていた。
死ぬのは美しい若者だ。
犠牲になるのは若い命だ。
経団連トップの、会社にしがみつく老人達が若い世代をリストラする。
経営責任をとらない経営者。
そんな姿ともかぶる。

誰のためでも死ぬな。
生きろ。
それが許されなかった時代。

兄ちゃんが死んだら日本は勝つんか?
男だから守るんや!
この会話が胸を打つ。

日本がすごかったんやない。
この若者達のひとりひとりの気概が、想いがすごかったんや。
この若者達は美しかった。
だけど特攻作戦を美化してはいけない。
こんな悲劇を繰り返してはいけない。

男やから。
愛する家族のため。
愛する人のため。
愛する国のため。
守るべきもののため。
友との約束のため。
お国のため。

俺は、死ににいく。
愛する者を生かすために。

日本は、軍のえらい人は、この若者達を理解し癒し、守り愛したものを殴った。
蹴った。
その汚い足で。

この若者達は美しかったよ。
だけど特攻を美化しちゃいけない。
だけどこの若者達を無駄死ににしてもいけない。

死んじゃいけない。
この美しい想いを利用しちゃいけない。
武器にしちゃいけない。

今は特攻ではない。
GPSでの誘導とかになった。
だけど、撃たれる方は変わっていない。
人だよ。
人が殺されるんだよ。

善意を食い物にし、人の美しい想いを利用する。
それはなにも大げさな話ばかりではない。
日々、日常にもそういう話はある。
美しいものが傷つき、死に、それを追いやる醜きものがのうのうと生きる。

やっぱり戦争はしちゃいけないと思う。
だけどどうしたらいいのか僕にはわからない。
対抗する力や抑止力はないとやられっぱなしになる。
攻めるやつが悪いのに。
奪うやつが悪いのに。
それから守り、叩くためにはやはり力が必要になる。

生物はみな、争いをやめない。

戦争が終わり、帰ってこない我が子を待つ母はどんな気持ちなのか。
父は、家族は。
お国のために。
誰のために。
散ったのか。

責任をとるのは優しい人。
そうでない人は保身だけを考えて逃げる。
昔から変わらない。

「辛いのは残されたあんた達」か。
残されて想いを抱えて生きないといいけないのも辛いか。

透析中止の話を思い出した。
生きるのが辛かったのか、死ぬ方が辛かったのか。
その人の辛さは、幸せは、その人にしかわからない。
答えは人の数だけある。
残された人も辛い。
それを知る人たちも辛い。
それでも失望の中から希望を見出して生きる。
それは幸せか、辛いのか。
簡単には言えない。

それでも人は、生きてほしいと願う。
それは優しさか、エゴなのか。

祖父もそうだったのか。
祖父もあの中にいたはずだ。
祖父も友と靖国で会おうと約束をしたらしい。
その約束を果たさなかったことを何度も何度も悔やんでいた。
酒を飲んでは悔やんでいた。
生きる苦しみを抱えていた。
もちろん喜びもあっただろうが。

あの人達はみんな、会えたのだろうか。
祖父は、会えたのだろうか。

そして今また、戦争に反対をし、争いを嫌うはずの人が相手を罵倒し、傷つけ、殴る。
生物は争いをやめない。

永遠の翼が泣けた。
その翼でなにを目指し、どこに飛び、なにを受け止め、なにを包み込む。

それでも人はあたたかい。
ぬくもりがある。
それでも、それでも。
ただ、愛するもののために。
どこへいく。

昭和が終わり、平成も終わりゆく。
それでも争いは終わらない。
いつになれば世界は平和になるのか。

僕は…僕は、誰のためにこそ…生きゆく…死にゆく。
わからない。

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